実はスパトラは高性能マフラーなのでした
一時期、一世を風靡した(?)スーパートラップ。
当時、ビグスク乗りの残念なお兄ちゃん達が、こぞって付けていたので
爆音系残念なマフラーの代名詞になってしまいましたけど、これがなかなか侮れない代物なのです。
以前のブログでも記事にしたことがありましたが、
実はこのスーパートラップは流体力学に基づいた排気システムで、
排気効率を容易に変えられ、背圧をコントロールできるという利点を持った
高性能マフラーだったのですよ。
様々な高性能マフラーが台頭してきた昨今では、些か時代遅れ感は否めないところですが、
今だシングルやツインエンジンには相性の良いマフラーだと思っています。
因みに、嫁のスポーツスターはスパトラ装着車です。
自分が初めてスーパートラップを目にしたのは、80年代半ば頃でした。
恐らく、日本に入ってきて間も無くの頃だったと思いますが、GB250に乗っていた友人が
取り付けていました。
第一印象は、“排気口が無くて 変な音のするヘンテコなマフラー” でしたね(笑
考案したのはポール・モラー博士。
現在はスカイカーという空飛ぶ自動車を作った人と言った方が知ってる人がいるかも?
個人的には空飛ぶ自動車というより、小型飛行機にしか見えないんですけどね(笑
で、スーパートラップの何がすごいのかというと、装着したディスクプレート(ディフューザー
ディスク)の枚数で排気効率が変えられるというもの。
実はこのマフラーエンドに重ねて取り付けられているディスクプレートがキモなんです。
各プレートの隙間から出る排気は、そこで狭められることによって流速を増し、各排気の
相乗効果とマフラー周辺の風速と相まって、ベンチュリー効果が生まれるというわけですね。
簡単に言うと、ディスクプレートの排気部分で、エンジン回転(速度)に合わせた
排気を引き抜く作用が働くというわけです。
しかも、排気効率も枚数によって変更可能で、マフラーエンドが塞がっていることにより
背圧もバッチリ掛かる。背圧を掛けられるってことは、低中速のトルクアップに繋がるってことです。
逆に常時高回転まで回す様な場合は、ディスクプレートを増やしたり、オープンエンドにして
背圧を逃がすわけですね。
基本的にマフラー特性は、低中速向け(細い・長い)⇔ 高速向け(太い・短い) なのですが、
このスーパートラップは1本のマフラーでこの両方のセッティングが出来てしまうってわけです。
ディスクプレートの増減によって、トルクバンドを変えられるということですね~。
なぜそんなことが必要かというと・・・・そう、このスーパートラップはレース向けのマフラーなんですよ。
今でこそコンピューターでエンジン特性まで簡単に変更できる時代ですが、
当時はまだメカニックがマフラーやキャブを調整したり、エンジンにチューニングを施して
各サーキットの特性に合わせていた時代ですからね。
このセッテイングに幅があり、現地で簡単に補正が出来るマフラーは重宝したのではないでしょうか。
というわけで、嫁スポにも装着されているスーパートラップ。
でも、俺スポには何故だかバンスのRSDトラッカー。
こんなにスパトラをベタ褒めしているのに、なぜ俺スポにはバンス管なのか・・・
それは・・・
嫁のこの一言。
「欲しかったら真似してもイイよwww ケラケラw」
・・・・・。
ぜってー真似なんてしないっ!!!!くやしー
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